2024年の日本酒の輸出総額は約430億円となり、近年、日本酒の輸出が増加しています。
背景として、酒造メーカーが販路拡大のため輸出に注力していること、また、海外での日本食ブームやインバウンドの影響もあり、日本酒の需要が高まっていることが挙げられます。
2013年には「和食」が日本の伝統的な食文化として、また、2024年には日本酒や焼酎といった「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。
今後も日本酒の輸出市場は順調な成長が見込まれており、政府が2025年の輸出目標を600億円とするなど、市場の成長に強い期待が寄せられています。
日本酒は温度変化に敏感な飲み物であるため、品質を保つためには適切な温度管理が不可欠です。
また、常温保存の場合でも、直射日光を避け、温度変化の少ない冷暗所で保存することが基本となります。
日本酒は、その繊細な風味と奥深い味わいを愉しむために、適切な温度管理が非常に重要となります。
なぜなら、高温の環境下では、日本酒の品質が徐々に劣化してしまう懸念があるためです。
高温に長時間晒されることで発生するひね香は、不快な匂いとして日本酒の価値を大きく損なう要因となります。
また、火入れ(加熱殺菌)を行っていない生酒は、酵母が生きており、温度変化に大変デリケートです。常温で保管すると、予期せぬ発酵が進み、風味が大きく変わってしまう可能性があるため、冷蔵保存が必要となります。
吟醸酒や大吟醸酒といった、華やかで繊細な香りが特徴のお酒も、高温に弱いため、冷蔵庫での保管が推奨されます。
日本酒輸出には様々な課題がありますが、特に温度管理は品質維持の観点から非常に重要な課題の一つです。
蔵元が丹精込めて造り上げた日本酒が、温度管理の不備によって、その品質が損なわれた状態で海外の消費者に届くことは、造り手にとって耐え難いことでしょう。
また、品質が劣化した日本酒が消費者の手に渡ると、海外市場における日本酒のブランドイメージを傷つける可能性があります。
これらの課題に対応するために、冷蔵コンテナを利用した輸送や、日本酒の適切な保存方法について、消費者への啓発活動が進められています。
では、輸送中や現地での温度管理状況をどのように見える化すればよいのでしょうか。
Axzon社のUHF帯RFIDタグタイプ温度ロガーは、プリントバッテリーが内蔵された超薄型温度ロガーです。
本製品は、使い切りのため、回収の必要がなく、低コストで導入できます。
また、製品に内蔵されたLEDにより、荷受人のお客様はフィンガースポットに触れるだけで、設定温度からの逸脱の有無をLED表示で確認できます。
ロガーには輸送中の温度データが記録されています。
そのため、いつどこで温度逸脱が起きたのかのエビデンスとなり、責任の所在を明らかにすることが可能です。
日本酒輸出の温度管理には、サプライチェーンに関わる全ての関係者が、品質維持という共通の目標に向かって連携していくことが大切です。
日本の豊かな酒文化を世界へ届けるために。
Axzon社の温度ロガーは、その確かな温度管理の証として、お客様のグローバル展開をサポートいたします。
エム・アールエフ㈱はAxzon(アクゾン)社の正規代理店です。
製品に関するご質問、お見積りのご依頼等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
エム・アールエフ株式会社