エム・アールエフ株式会社

製品ラインアップ

ミニサーキット(Mini-Circuits)LTCCテクノロジーと応用製品

ミニサーキット社では、お客様の幅広いニーズにお応えするため、RFテスト・計測ソリューション、SATCOM、産業用途におけるLTCC製品の開発に取り組んでいます。

詳しくは「LTCC コンポーネントとミリ波パッケージデザインの進歩」をご覧ください。

ご質問、お見積り依頼は、ミニサーキット(Mini-Circuits)社正規代理店エム・アールエフ(株)までお気軽にお問い合わせください。

LTCCテクノロジーの概要とミニサーキットの取り組み


LTCC – Low Temperature Cofired Ceramics(低温同時焼成セラミックス)技術を応用した高周波製品には以下のような特徴があります。

  • 品質が安定している
  • セラミック技術のため、耐熱、耐湿性能に優れている
  • 損失特性がよい
  • 多層化が容易

ミニサーキット社では多年にわたりこのLTCC技術に注目し、長年の経験と技術を培ってきました。

ミニサーキット社では以下のようなカテゴリーの製品でLTCC技術を応用、製品化しています。

  • フィルター (LPF, HPF, BPF)
  • カプラー/結合器
  • スプリッタ・コンバイナ/電力分配器・合成器
  • トランスフォーマー

5G向けミリ波フィルター

ミニサーキットは製品の5G対応、ミリ波化にも積極的に取り組んでいます。

その一貫として近日バンドパスフィルター BFHK-2802+ (n257: 26.50 – 29.50 GHz), BFHK-2582+ (n258: 24.25 – 27.50 GHz) をリリースしました。

*ミニサーキット社の新製品情報はこちらのページをご覧ください。

型番 BFHK-2802+ BFHK-2582+
詳細 LTCCバンドパスフィルタ LTCCバンドパスフィルタ
特性インピーダンス 50Ω 50Ω
周波数範囲 26.50 ~ 29.50 GHz 24.25 ~ 27.50 GHz

最新のLTCCテクノロジーの詳細 – ミリ波対応表面実装フィルターを実現する技術

はじめに

ミリ波対応の表面実装フィルターを設計することは近年の技術においても困難を極めます。

シミュレーションの結果と試作で得られた実際のフィルターを測定してみると、特性が大きく異なってしまうのが通常です。

そうした中、ミニサーキットでは膨大な努力を重ね、精度の高いシミュレーション技術を確立しました。

この技術により50GHzまでのLTCCフィルター製品を短期間で開発することができるようになりました。

この技術により、最初の試作でシミュレーションと実製品の特性差異を十分縮めることに成功しています。

ミニサーキット LTCC シミュレーション技術

シミュレーションについて

通常、シミュレーションでは10GHz以下の製品になら適用できるというのが一般的ですが、ミニサーキットは50GHzまでの製品設計に使用可能なシミュレーション技術を確立しました。

ミニサーキットでは通常2つのシミュレーション技術を使用します。それぞれに長所、短所があります。

一つ目はMethod of Moments (MoM) という手法です。

この方法では構造体の中の導体(メタライゼーション)をメッシュ状に切り分けます。

比較的短期間でのシミュレーションが行えますが、2次元でかつ基板の大きさに際限がないものとしてのシミュレーションになり、3次元で物理的な基板の大きさを持つ実際の製品を厳密にモデリングすることができません。

2つ目はFinite Element Method (FEM) という手法です。3次元が考慮された信号伝搬がシミュレートされます。

こちらは導体ではなく基板の構造をメッシュ状に切り分けます。カプリングや寄生特性なども、最終特性に影響するファクターとしてモデリング可能です。

ただし、このシミュレーションを行うには時間がかかります。

これまではこれら2つを組み合わせたシミュレーションを実行してもなお、シミュレーションと実デバイスの特性差異がおおきく、何度も設計をし直すということが通常でしたが、ミニサーキットはLTCCデバイスに用いられる基板、導体の素材について、それらの属性、素性を極限まで探求し、ミリ波領域をカバーするのに十分正確なモデリングが可能なまでの技術を確立しました。

シミュレーションと実測の例

下に、あるLTCC バンドパスフィルターの挿入損失のシミュレーションと実測値のプロットを示します。

ピンクのプロットは、最新の部材特性がモデル化される前のミニサーキットにおける従前のシミュレーションを示します。

赤のラインはミニサーキットの最新のシミュレーションを示します。青のラインで示される実デバイスの測定値にとても近い値を示しているのがご覧いただけます。

minicircuits LTCC 挿入損失

さらに別のフィルターの挿入損失と反射特性を示したプロットを下に示します。

上記は集中定数回路型(Lumped Topology)デザインのLTCCフィルターの例ですが、この最新技術は分散型フィルター(Distributed filter)デザインにも応用可能です。下に例を示します。

昨今のアプリケーションでは高周波化が進み、こうした分散型フィルターデザインへの需要が高まってきています。

ミニサーキットはこれからも、要求スペックからスタート、それを実現する要素合成、最終製品設計を容易にするツールの開発等に独自の技術開発を進めます。

ミニサーキット(Mini-Circuits)製品のお問い合わせ、ご注文はエム・アールエフ㈱まで

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